2.5次元ユニット「劇団ドリームクラブ」卒業公演
『舞台ドリームクラブ~涙の卒業!?ピュアなハートでSeeYouAgain!~』
初日レポート

新生 劇団ドリームクラブ PV

 2017年3月9日から12日にかけて、築地ブディストホールにて全6公演が開催された「劇団ドリームクラブ」による舞台『舞台ドリームクラブ~涙の卒業!?ピュアなハートでSeeYouAgain!~』。
 本記事(前編)では「劇団ドリームクラブとは何ぞや?」という点からまず紹介しつつ、ゲネプロ(本番直前に行う通し練習)時の写真をまじえて初回公演の模様をレポートしていこう。

 劇団ドリームクラブは2009年に株式会社ディースリー・パブリッシャーからリリースされた恋愛シミュレーションゲーム“DREAM C CLUB”シリーズを原作として誕生した2.5次元ユニットだ。2013年に発足し、『DREAM C CLUB』および『DREAM C CLUB ZERO』のホストガールたち、そしてDLCの購入によりバックダンサーとして登場するユウとエルの2人を個性豊かな女優陣が熱演。メンバーの交代等々を経て、2016年3月からは原作ゲームでも重要な意味をもつ“一年間”に期間を限定したうえで第3期の活動がスタート。3回の単独ライブに対バン活動、そして撮影会や「東京ゲームショウ2016」でのステージに池袋「STORIA」での2度の人狼ゲームと、さまざまなイベントに出演した。


 本劇団の特徴としては、徹底的な原作リスペクトに基づく非常に丁寧なキャラづくりが真っ先に挙げられる。アドリブまで含めて細やかな所作のひとつひとつにも各キャラクターの姿が見えるのはもちろん、原作のカラオケシーンを再現したライブパートの歌とダンスは文字通り驚異的。筆者が初めて観劇したときは、あまりの違和感のなさとキャラクターの実在感に腰を抜かしていた。2次元と3次元の壁は案外脆いのかもしれない。

 また、先述の「東京ゲームショウ2016」におけるライブパートでは、ホストガールの真後ろのスクリーンにゲーム中のカラオケシーンがそのまま映されるという演出が。そのため、原作を知らない人間にも一見してその完成度の高さがわかりやすく伝わり、かつステージイベントの罰ゲームとして行われた“公開生着替え”がたいへんな話題を呼んでいた。ホストガールたちからの「岡島(ディースリー・パブリッシャーのプロデューサー)、悪いやつ!」発言には会場が(「でかした!」的な意味で)大いに沸いていたし、斜め上方に設置されたカメラが収めた限界ギリギリのアングルに震えた配信視聴者も多かったのではないだろうか。ここでファンになり、その後のイベントや今回の卒業公演に遠方から駆けつけたというピュア紳士・淑女(“ドリームクラブ”のファンの通称)も多い。

 このステージイベントは2017年3月現在でもディースリー・パブリッシャーの特設サイト(https://www.d3p.co.jp/tgs2016/)からアーカイブの視聴が可能なので、興味を持ったならばぜひ見てみてほしいところ(ちなみにこのイベントで司会を務めていたホストガールは第1期に雪役を演じた姫野つばささん)。

 そんな劇団ドリームクラブの活動の集大成として開催された本公演。卒業公演ということで、4年前となる2013年8月にラゾーナ川崎プラザソルで行われた劇団ドリームクラブの初舞台の内容を踏まえた物語、演出が展開。1~4年もの長い期間にわたってキャラクターを演じきたキャストたちにとっても、そしてそれを支え続けてきたピュア紳士・淑女たちにとっても“卒業”を感じさせる仕上がりとなっていた。なお、公演前は「???」とされていた、荻原美里さんが演じたキャラクターは原作ゲームの主人公「ドリームイチロウ」。紳士淑女たちの心を舞台上で代弁し、まさに一心同体の観劇を体感させてくれた。出演者は下記のとおり。
 
亜麻音:美波忍
みお:宇佐美愛梨
:折原つかさ
玲香:新井ふゆ
魅杏:柳瀬晴日
るい:紫苑ゆき
理保:寿々木はるか
ナオ:蒼木鞠子
魔璃:柚木成美
アイリ:桜羽萌子
遙華:伊藤麻衣
ノノノ:みゅー
あすか:鈴原紗央
受付:嶋垣くらら
ユウ:ほたて
エル:脇本美咲
ドリームイチロウ:荻原美里
店長:ドリームXクリエイト代表 ※友情出演、映像のみ


 見どころを語る前に本公演のあらすじをご紹介しよう。
 「ドリームクラブ」はピュアな心の持ち主だけが、1年間という期限つきで入店を許される大人の社交場。ある日、ドリームクラブの経営元であるドリームXクリエイトが海外進出に失敗して深刻な経営難になったため、本店で働くホストガールを半分にするための選抜テストを行うという連絡が店長から言い渡される。働き始めて1年を迎えるホストガールたちは、否が応にも関係が変わってしまう瞬間が近づいていることに気づき、変わらずにいたいという思い、変わった自分をイチロウに見せたいという思いを抱えて衝突してしまう。桜が舞い、そして散る季節、春。ホストガールたちは訪れた最大の試練を乗り越えることができるのか?

 さて、ここからは本公演の見どころに言及していこう。
 開場5分後からは舞台の両サイドに設置されたソファーを用いて、過去の公演でも好評だった原作再現の接客演出がスタート。特別な物語や冒険ではなく、他愛のない会話の積み重ねが魅力の“ドリームクラブ”ならではの演出だ。初回公演で接客を務めたのは亜麻音、みお、雪、玲香、魅杏の5名。原作のシーンをそのまま再現したものから演じるキャラを活かした創作演技、さらにはキャスト陣のガチな日常ネタまでバラエティに富んだひとときを楽しませてくれた。

 前半では長いタメやサンシャイン池崎のネタなど、ツッコミどころ満載の店長からの指持を受けて選抜テストに向けて自分磨きに励むホストガールの姿が描かれた。初舞台でのネタをまじえながらのコミカルな展開には思わず笑ってしまう紳士淑女も多々見受けられたぞ(筆者もだが)。

 そしていざ選抜テストの会場、夢が島(2015年にディースリー・パブリッシャーから発売されたPS3/PS4用ソフト『夏色ハイスクル 青春白書~転校初日の(以下略)』の舞台)へと到着した彼女たちはなんと、(受付を除き)全員が水着で登場という驚きの展開が! 2チームに別れ、受付の歌う『マージャン☆ドリームクラブ』テーマソング「風をあつめて」とともにノリノリのパフォーマンス対決を繰り広げたのだ。あまりにもピュアな光景を前に、初回公演では古参のピュア紳士・淑女たちも目を点にして固まっていたのがなんとも印象的だったぞ。

 なお、負けたチームはディースリー・パブリッシャーらしさがあふれる罰ゲームとして「校内写生大会」というなにやら意味ありげなワードをひとりずつ言わされている。恥ずかしがったり思わず吹き出してしまったりしながら実行するホストガールたちの姿もまた必見のシーンとなっていた(なお罰ゲームのワードは公演ごとに変わっている)。

 休憩を挟んだ後半では、ホストガールたちが島中を舞台に料理やカラオケ等のミッションに挑戦。ライブパートをまじえてミュージカルのように演技をしながらもテンポよく、ときに賑やかに、ときにシリアスに進行する物語が描かれた。なかでも今回の選抜テストをめぐってすれ違っていた亜麻音と魅杏が、互いの思いを理解し、心を通わせるその姿は本公演屈指の名シーンだろう。島のなかをイメージして客席をも利用した演出も展開したが、最前列や通路側で見ていた紳士淑女は間近での演技という点に加え、漂ってくる香気にアテられて相当にテンションが上がっていた。是非もない。

 そしてホストガールたちの心がひとつとなり、選抜テストが中止となったのちは、あすか、みお、魅杏、理保、ユウ&エルが自身の持ち歌を披露。ユウ&エルは『DREAM C CLUB Gogo.』に登場するキャラクターの歌をいつも披露してくれるのだが、初回公演では桜華の持ち歌「Full moon ~抱きしめたい」を新たに引っさげて登場。これまでの公演からの成長と合わせて、大いに驚かせてくれた。

 各ホストガールの独白を経て、ラストはこの劇団の、この公演のために書き下ろされた新曲「See you again☆」を全員で熱唱! “ドリームクラブ”シリーズの楽曲を手がけてきたmomo氏の手によるこの1曲。爽やかで疾走感あふれるメロディに、劇団の“これまで”と“これから”、その在り方をそのまま乗せたかのような歌詞が胸を打つ、まさに4年間の集大成に相応しい名曲だ。筆者もそうなのだが、劇団を追いかけてきた人間は歌詞を追うだけでまず涙がじわりと目尻に溜まるだろう。
 ちなみに会場でこの楽曲の音源等は販売されていない。後生ですからCD出してください。このままお蔵入りなんてあんまりです……。

 そして紳士淑女の熱いアンコールを受けての「恋・KOI☆week end!」で初回公演はフィニッシュとなった。ドリームクラブで別れと言えば男性ボーカルによるエンディングソングに代表される辛辣な最後が思い出されるが、本公演ではそうではない、爽やかな別れと成長の物語が描かれた。

 後編では、初回公演に限らず全公演を筆者の目線から、各キャストからのコメントもまじえてより深く振り返ることにしよう。なお、本作品は映像化が予定されているとのこと。正式な発表は劇団ドリームクラブのTwitter(@geki_dreamclub)にて行われるそうなので、続報を待ちたい!
(取材・文/イデア)



■舞台『舞台ドリームクラブ~涙の卒業!?ピュアなハートでSeeYouAgain!~』
 3月9日公演セットリスト

  • Pure色100萬$☆ (亜麻音、みお、雪、玲香、魅杏、るい、理保、ナオ、魔璃、アイリ、遙華、ノノノ、あすか、受付、ユウ、エル)
  • Ride on time (玲香、るい、あすか)
  • 風をあつめて (受付)
  • Oh! Mama Go To (雪、あすか、みお、ナオ)
  • カンパイ☆LOVE (理保、遙華、るい、玲香)
  • ミライはNO!NO!NO! (ノノノ、魔璃、アイリ)
  • 夢見るCaged Bird (亜麻音、魅杏)
  • 月の露珠 (魔璃、遙華)
日替わりピュアソングメドレー
  • ココロのコトバ (あすか)
  • Stay with me! (みお)
  • 素直になれない (魅杏)
  • 絶対アイドル☆宣言 (理保)
  • Full moon ~抱きしめたい (ユウ、エル)
  • See you again☆ (亜麻音、みお、雪、玲香、魅杏、るい、理保、ナオ、魔璃、アイリ、遙華、ノノノ、あすか、受付、ユウ、エル)

アンコール
  • 恋・KOI☆week end! (亜麻音、みお、雪、玲香、魅杏、るい、理保、ナオ、魔璃、アイリ、遙華、ノノノ、あすか、受付、ユウ、エル)

最終更新:3/18(土) 22:00

おたぽる

 
 
 
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管理人:
そのうち、アニメやゲームの中の人(声優)がこういうのをやるようになるのかな?
昔は考えられなかった声優のグラビアショットも当たり前になりつつあるし
絶対ないとは言い切れないw
 
にしても、個人的には「誰得?」感がぬぐえない。
まあ、やる方も見る方も楽しいなら、それで良いのかもwww